The Others (アザーズ)
作品データ リージョン:1 制作: Buena Vista 映像仕様: LBX 音声仕様: Dolby Digital 5.1 Surround (English) 作品時間: 104分 画面比率: 1.85:1 CC: Yes 字幕: Spanish
バイオレンスシーンは一切ないかわりに、見えない他者(アザーズ)への恐怖をひたひたとスクリーンに描き、観客を震え上がらせるゴシック・ホラー「アザーズ」。「21世紀のヒッチコック」と言われ世界中の注目を集めるスペインの新鋭、アレハンドロ・アメナーバル監督のハリウッド進出第一作である。ニコール・キッドマン主演、製作は監督の前作「オープン・ユア・アイズ」に惚れ込んだというトム・クルーズ。舞台は1945年、霧深い英国ジャージー島の古い屋敷。日光アレルギーを持つ2人の子供を守るため、女主人グレース(ニコール・キッドマン)は邸内を厚いカーテンで閉めきり、光を入れないよう神経を尖らせながら、戦線から戻らない夫を待つ日々を送っていた。やがて、新しい使用人がやってきた直後から、誰もいない筈の部屋から奇妙な物音や鳴き声が聞こえ、まるで何者かが潜んでいるような恐怖を感じ始める・・・。どこからか聞こえる物音、誰かの泣き声、ひとりでに鳴り出すピアノの音、主人公のグレースが恐怖と対面するたびに、背筋がぞくぞくするような空気が伝わってくる。見えないものへの恐怖を深層心理から引き出すことで、観客は主人公と同じ恐怖を体験する。2人の子供を何とか守ろうとする主人公は、次第に恐怖に支配され自分を失っていく。同時に、観客には恐怖の正体が少しずつ明らかにされる。この方法で、観客は最後まで思考を働かせながら、違和感なくラストシーンを受け入ることができるのだろう。ニコール・キッドマンの演技は時折ヒステリックになる目が表情たっぷりに好演していて素晴らしく、キッドマンの魅力も存分に味わえる作品になっている。1.85:1アナモルフィックの映像は、ややフィルムのゴミらしきものが見える場面もあるが、暗い室内シーン、霧に包まれた夜のシーンなども安心して鑑賞できる高水準の画質を維持。特に室内シーンは、色のバラエティが少ないシーンが多くありながらも豊かな色調を再現し、霧の中のシーンもソフトになりすぎず自然に仕上がっている。アメナーバル監督による音楽、セリフ、効果音、全く音のないシーンの心理効果が計算された作品だけあって、5.1chドルビーデジタル音声の役割は大きいが、今回は期待を裏切らない高音質に仕上がっている。低音、分離感、サラウンド共にメリハリがあり、足音の動きに沿ってサラウンド効果が発揮されるなど、ここぞと言うときににぴったり合った音響効果を再現している。リア音も良好。2枚組DVDの構成はDisc#1に本編のみを収録、Disc#2に特典映像を収録。特典内容は、インタビューを含むメーキング"A Look Inside: The Others"、日光アレルギー病に関する"Xeroderma Pigmentosum"、監督中心の舞台裏映像"An Intimate Look At Director Alejandro Amenabar"、いくつかの映像を重ねて出来上がるシーンを解説した"Effects Piece"、スティル・ギャラリー、劇場予告編。英語、フランス語5.1ch、英語、スペイン語字幕、英語CCを収録。リージョンは1限定。
2002/05/19
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