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[ ユーザー・レビュー ]
総合評価: [4.5]
ユーザー・レビュー数:1
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未公開のミネリ作品、ジュディ・ホリデイの遺作
[ by
アキ
] 2005/03/23
作品:5 画質:5 音質:5 特典:3
アーサー・フリード製作、ヴィンセント・ミネリ監督によるMGMミュージカルであればおそらく『巴里のアメリカ人』や『バンド・ワゴン』のほうが傑作だろうし、相対的に判断すれば作品の評価として「4」か「3」あたりが妥当だろうとは思う。だがここで敢えて最高得点をつけているのは、この映画がわずか43歳で死去した女優ジュディ・ホリデイの遺作であるからだ。彼女の魅力があますところなく詰め込まれたこのミュージカル、電話の取り次ぎサービスをするヒロイン(ホリデイ)が、受話器ごしに、売れない劇作家ディーン・マーティンに恋をして、テンコ盛りのトラブルが二人の関係を危うくして、最後には……まあ、ハッピーエンドなのはお約束というものだ。しかし筋立てがいくらワンパターンであろうとも、ホリデイに免じて許したくなるというものである。とにかく彼女の変幻自在のヴォイス・アクトは見事というしかないし、ソロナンバー、「It's a Perfect Relationship」や「The Party's Over」は素晴らしいの一語に尽きる。マーティンとのデュエット、「Better Than a Dream」や「Just in Time」の可愛らしさも微笑ましい限りだ。歌詞の大半が、映画人の固有名詞で出来ている「Drop That Name」というナンバーも特筆に値するだろう。
映像・音響ともに、クオリティにまったく問題ない。MGMならではの絢爛たるスコープ画像だが、それ以上に、5.1チャンネル仕様にリマスターされた音響が優れている。特典として、3つの未収録映像と劇場予告編、それから短いが特別ドキュメンタリーもついている。こんなに素晴らしいミュージカルがどうして日本未公開になってしまったのか不思議である。
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